「へんなどうつぶ」~ワンダ・ガアグによる幻の名作を探求しているあなたへ。
この記事では、その英語原題「The Funny Thing」に焦点を当て、ガアグの創造した不思議で愛らしい世界へと案内します。1929年にCoward McCann, Incorporatedから出版されたこの絵本は、アメリカ絵本黄金期を代表する作品の一つとされています。
心温まる物語と独特の版画によるイラストレーションで、今もなお多くの読者を魅了し続けている「へんなどうつぶ」。
この記事を通じて、ワンダ・ガアグの不朽の作品に込められた魅力、その背景にあるストーリー、そしてなぜ今日に至るまで愛され続けているのかを探ります。
この記事のポイント
✅ 「へんなどうつぶ」の英語原題「The Funny Thing」に関する基本情報
✅ ワンダ・ガアグがこの作品で描いた独特な世界観とメッセージ
✅ 絵本の出版背景と、アメリカ絵本黄金期におけるガアグの位置づけ
✅ 「へんなどうつぶ」が長年にわたり愛され続ける理由
へんなどうつぶ|英語の原題は「The Funny Thing」
☑ へんなどうつぶ 出版社など絵本の紹介
☑ へんなどうつぶ あらすじ
☑ へんなどうつぶ 登場人物
☑ へんなどうつぶ 見どころ
出版社など絵本の紹介
「へんなどうつぶ」英語の原書
「へんなどうつぶ」の英語の原書「The Funny Thing」の基本情報は以下の通りです
書名 | The Funny Thing |
出版社 | Coward McCann, Incorporated |
発刊年 | 1929年 |
作 | Wanda Gág |
絵 | Wanda Gág |
岩波書店の「へんなどうつぶ」
この絵本は、ガーグがアメリカ絵本黄金期を代表する作家として、多くの作品を残した中の一つであり、特に「へんなどうつぶ」は1978年に岩波書店から邦訳出版後、絶版となり、多くの人々から復刊を望まれ続けられました。
書名 | へんなどうつぶ |
出版社 | 岩波書店 |
発刊日 | 1978年11月21日 |
作 | ワンダ・ガアグ |
絵 | ワンダ・ガアグ |
訳 | わたなべ しげお |
在庫 | 品切れ |
瑞雲舎の「へんなどうつぶ」
書名 | へんなどうつぶ |
出版社 | 瑞雲舎 |
発刊日 | 2010年4月28日 |
作 | ワンダ・ガアグ |
絵 | ワンダ・ガアグ |
訳 | 渡辺 茂男 |
対象年齢 | 幅広い年齢層に適しています |
へんなどうつぶ あらすじ
絵本「へんなどうつぶ」は、ワンダ・ガーグによる幻の名作で、山奥に住むボボじいさんが主人公です。
ボボじいさんは、山にやってくる鳥や動物たちに食べ物を用意しています。ある日、犬のようでもありキリンのようでもある、青いとげとげのしっぽを持った不思議な動物「へんなどうつぶ」が現れます。
このへんなどうつぶは、良い子の「にんぎょう」を食べるのが大好物でした。
心優しいボボじいさんは、へんなどうつぶに「にんぎょう」の代わりに「ジャム・ジル」を与えます。
ジャム・ジルを食べたへんなどうつぶは、「にんぎょう」を食べるよりももっと幸せになりました。
へんなどうつぶ 登場人物
へんなどうつぶ
絵本「へんなどうつぶ」に登場する「へんなどうつぶ」は、非常にユニークなキャラクターです。犬のようでありながらキリンのような特徴も持ち合わせており、その上、青いとげとげのついたしっぽを持っています。この不思議な生き物は、良い子の「にんぎょう」を食べることを好むという、一風変わった食習慣を持っています。
しかし、物語の中で心優しいボボじいさんは、「へんなどうつぶ」に「にんぎょう」の代わりとなる「ジャム・ジル」を与えます。この「ジャム・ジル」を食べた「へんなどうつぶ」は、「にんぎょう」を食べるよりもずっと幸せになるのです。この出来事は、「へんなどうつぶ」が単なる怪物ではなく、変わり者でありながらも心を動かされる存在であることを示しています。
「へんなどうつぶ」のキャラクターは、見た目や行動が非常にユニークでありながら、変化と成長を遂げることができる生き物として描かれています。ボボじいさんの優しさと理解によって、新しい食べ物「ジャム・ジル」を受け入れ、より幸せな存在へと変わることができたのです。この物語は、見た目や最初の印象だけでなく、内面や変化の可能性を大切にすることの重要性を教えてくれます。
「へんなどうつぶ」のキャラクターは、子どもたちに想像力をかき立て、異なる存在への理解と共感を育む素晴らしい例となっています。
ボボじいさん
ボボじいさんは、山奥に住んでおり、山にやってくる鳥や動物たちに食べ物を用意して待っている心優しい老人です。
ある日、犬のようでキリンのような、青いとげとげのついたしっぽを持つ不思議な動物「へんなどうつぶ」が現れます。この「へんなどうつぶ」は、良い子の「にんぎょう」を食べるのが大好物ですが、ボボじいさんは「にんぎょう」の代わりに「ジャム・ジル」というものを与えます。
ボボじいさんの提供したジャム・ジルを食べた「へんなどうつぶ」は、「にんぎょう」を食べるよりもずっと幸せになります。
ボボじいさんのキャラクターは、彼の行動からも明らかなように、非常に優しく、思いやりがあり、困っている者を助けることをためらわない人物として描かれています。
彼は「へんなどうつぶ」に対しても、恐れることなく接し、問題を解決するための創造的な方法を見つけ出します。この物語は、理解と共感、そして問題解決の大切さを教えてくれます。
へんなどうつぶ 見どころ
絵本「へんなどうつぶ」は、子どもたちだけでなく大人も心温まる物語です。
この絵本は、山奥に住む心優しいボボじいさんと、犬のようでキリンのような、青いとげとげのついたしっぽを持つ不思議な生き物「へんなどうつぶ」との交流を描いています。特に「へんなどうつぶ」が良い子の「にんぎょう」を食べることを好むというユニークな設定は、読者の想像力をかき立てます。
この物語の見どころは数多くありますが、その中でも特に心に残るのは、ボボじいさんが「へんなどうつぶ」に「にんぎょう」の代わりに「ジャム・ジル」という食べ物を与えるシーンです。この一連のやり取りは、理解と共感、そして変化の可能性を教えてくれます。ボボじいさんの無償の愛と、困っている者に手を差し伸べる優しさが、この絵本を通じて伝わってきます。
また、ワンダ・ガアグの独特な版画技法による白と黒のイラストは、この物語の幻想的な雰囲気を一層引き立てています。見開きのページに広がる不思議な世界は、子どもたちだけでなく大人の読者も魅了します。ガアグの計算されつくした絵の構図は、物語の深いメッセージを視覚的にも感じさせてくれます。
「へんなどうつぶ」は、見た目や最初の印象だけでなく、内面や変化の可能性を大切にすることの重要性を伝える絵本です。ボボじいさんと「へんなどうつぶ」との交流からは、異なる存在への理解と共感を育むことの大切さが伝わってきます。この物語は、子どもたちに想像力をかき立てるだけでなく、異なる存在への理解と共感を育む素晴らしい例となっています。
絵本「へんなどうつぶ」は、ワンダ・ガアグの業績を象徴する作品であり、彼女の作品は今日でも多くの人々に愛され続けています。この絵本を手に取ることで、読者は不思議な世界へと誘われ、心温まる物語を通じて大切なメッセージを受け取ることができるでしょう。
へんなどうつぶ|英語タイトルが表すユーモア・笑い・奇抜さのマッチング
☑ 絵本の魅力をさらに深く
☑ へんなどうつぶ 感想や評判
☑ よくある質問
☑ へんなどうつぶ 英語|まとめ
英語の「funny」は日本語の「面白い」と訳されることが多いですが、その意味は少し広がりがあります。
「funny」にはユーモアがあること、笑いを誘うこと、または奇妙で予期せぬことを指す場合があります。例えば、人が面白いジョークを言ったり、変わった行動をしたりすると、「funny」と表現されることがあります。
また、何かが普通とは違っていて、少し奇妙な様子を示す時にも使われます。つまり、「funny」は単に笑えるだけでなく、予想外や変わった状況を示唆するニュアンスも含んでいるのです。
まさに原題の「The Funny Thing」を「へんなどうつぶ」と訳した日本語版は、登場人物(?)にいくつも重なる面白さを表現した絶妙さが光ります。
絵本の魅力をさらに深く
絵本「へんなどうつぶ」は白と黒の2色で描かれた版画によるもので、見開きのページに広がる不思議な世界が特徴です。
この絵本は、ワンダ・ガアグによる幻の名作であり、へんなどうつぶとボボじいさんを描く彼女の計算されつくした絵の構図と心温まる物語で、今なお多くの読者を魅了しています。
ワンダ・ガアグは、アメリカ絵本黄金期を代表する作家とされています。
著者ワンダ・ガアグについて
ワンダ・ガアグ(Wanda Hazel Gág, 1893年3月11日-1946年6月27日)は、アメリカの絵本作家、画家、版画家であり、子どもの本の作者および翻訳者としても知られています。彼女はアメリカのミネソタ州ニューアルムで、ボヘミアからの移民の家庭に生まれました。若くして両親を失い、経済的困難に直面しながらも、6人の弟妹を支え、絵を学び続けました。
ガアグの最初の絵本『100まんびきのねこ』は1928年に出版され、高い評価を受けました。この作品はアメリカ絵本黄金期の先駆けとなり、彼女の代表作として広く愛されています。彼女の作品は、独特の版画技法と、幻想的でありながら温かみのある物語が特徴です。ガアグは、自然や動物、そして子どもたちの純粋な心をテーマにした作品を多く残しました。
『へんなどうつぶ』は、ガアグの幻の名作とされ、1978年に日本で岩波書店から邦訳出版された後、長らく絶版となっていましたが、多くのファンからの復刊を望む声に応えて新装復刊されました。この作品では、山奥に住むボボじいさんと、不思議な生き物「へんなどうつぶ」との交流を通じて、理解と共感、変化の可能性を描いています。
ガアグの作品には、彼女自身の人生経験や、困難に立ち向かいながらも希望を失わない強い意志が反映されています。また、彼女の作品は、子どもたちに想像力をかき立てるだけでなく、異なる存在への理解と共感を育むことを目指しています。ガアグは、子どもたちに夢と希望を与え、美しい世界を描くことで、読者にポジティブな影響を与え続けています。
ワンダ・ガアグの業績は、アメリカ絵本黄金期における重要な貢献として評価されており、彼女の作品は今日でも多くの人々に愛され続けています。彼女の創造したキャラクターや物語は、時代を超えて子どもたちの心に響く普遍的なメッセージを持っています。
翻訳者 わたなべしげお
わたなべしげお氏は、1928年に静岡県で生まれた、日本の著名な翻訳家です。彼の本名は渡辺茂男で、慶応義塾大学を卒業後、アメリカのウェスタンリザーブ大学大学院で学び、その後ニューヨーク公共図書館児童部で勤務しました。帰国後は慶応義塾大学文学部図書館学科の教授を務め、その後はフリーランスとして子どもの本の仕事に専念しました。
わたなべ氏は、特に児童文学の翻訳において顕著な業績を残しました。彼の翻訳作品には、『かもさんおとおり』や『どろんこハリー』、『エルマーのぼうけん』など、今もなお多くの子どもたちに愛される作品が含まれています。また、彼は評論『児童文学論』の共訳者でもあり、児童文学の理解と普及にも大きく貢献しました。
わたなべ氏の翻訳スタイルは、原作の雰囲気を大切にしつつも、日本の子どもたちが自然に受け入れられるようなやさしい日本語に落とし込むことに長けていました。彼の作品は、読み手に対する深い理解と愛情が感じられるもので、子どもたちの想像力を育むことに貢献しています。
人となりとしては、わたなべ氏は常に子どもたちの立場に立って考えることができる、温かく思いやりのある人物でした。彼の生涯にわたる仕事は、子どもたちに夢と知識を与えることに尽くされており、その献身的な姿勢は多くの人々から尊敬されています。
わたなべしげお氏は、2006年にこの世を去りましたが、彼が残した作品は今もなお、多くの子どもたちや大人たちに愛され続けています。彼の業績は、日本の児童文学界における重要な足跡として、これからも長く記憶されることでしょう。
へんなどうつぶ 感想や評判
「へんなどうつぶ」の感想、評判を紹介するよ。
以下の感想も参考にしてくださいネ!
「へんなどうつぶ」は、子どもたちの心を掴む魅力的な物語です。特に反抗期の幼児にとって、ボボじいさんの無限の優しさと理解が、読むたびに心温まる体験を提供してくれます。この絵本は、親子の絆を深める素晴らしい時間を作り出してくれるでしょう。(男性)
ワンダ・ガアグの「へんなどうつぶ」は、復刻されて再び私たちの元に戻ってきた名作です。どうつぶの自己紹介シーンは、子どもたちに大人気で、そのユニークなキャラクターが、子どもたちの想像力を刺激します。また、ボボじいさんの賢さと親切さが、どうつぶを通じて新しい幸せを見つける物語は、家族全員で楽しめる内容です。(女性)
絵本「へんなどうつぶ」は、読後感がとても良い作品です。ボボじいさんとへんなどうつぶのやり取りは、大人も子どもも引き込まれる魅力があります。ワンダ・ガアグの独特な絵と物語は、どんな生き物も「何か」を食べるという根源的なテーマを、楽しくも深いメッセージとして伝えています。読むたびに新しい発見があり、何度でも読み返したくなる一冊です。(女性)
よくある質問
- Q「へんなどうつぶ」とはどのような絵本ですか?
- A
「へんなどうつぶ」は、山奥に住むボボじいさんと、彼が出会う不思議な生き物「どうつぶ」の物語です。ボボじいさんは動物たちに美味しい料理を作る優しいおじいさんで、ある日「どうつぶ」という変わった生き物が訪れます。この絵本は、ワンダ・ガアグの幻の名作として知られ、長い間絶版となっていましたが、待望の復刊となりました。
- Qこの絵本の中で、「へんなどうつぶ」とは具体的に何を指していますか?
- A
「へんなどうつぶ」とは、物語の中で主人公が出会う不思議な形をした不思議な生き物です。「どうつぶ」は、子どもたちの人形を食べることを好みます。この生き物は、物語を通じて友情と冒険の重要性を教えてくれます。
- Q絵本にはどのようなイラストが含まれていますか?
- A
カラフルで表情豊かなイラストが満載です。子供たちが想像力を膨らませることができるよう、幻想的な風景やキャラクターが描かれています。
- Qワンダ・ガアグの作品にはどのような特徴がありますか?
- A
ガアグの作品は、独特の魅力的なイラストと、子供たちに向けたシンプルでリズミカルな物語で知られています。彼女は自然や動物を題材にした物語を好み、その作品は温かみとユーモアに満ちています。また、ガアグは自らの作品のテキストとイラストの両方を手掛け、読者に独自の視覚的・文学的体験を提供しました。
- Qワンダ・ガアグの遺産は現代の児童文学にどのような影響を与えていますか?
- A
ワンダ・ガアグの遺産は、児童文学におけるイラストの重要性と物語の力を示すものとして、今日でも高く評価されています。彼女の作品は、後世の作家やイラストレーターに多大な影響を与えています。ガアグのユニークなスタイルと物語の語り口は、物語とイラストが一体となって読者に深い印象を与えることの価値を強調しています。また、彼女の作品は数多くの児童文学賞を受賞し、その創作方法とテーマは、現代の児童書のトレンドにも影響を及ぼしています。
彼女の創造性とイノベーションの精神は、新しい世代の作家やアーティストにインスピレーションを与え、自分たちの声を見つけ、独自の視点から物語を語る勇気を与えています。ワンダ・ガアグの遺産は、児童文学が単なる娯楽を超え、子供たちの道徳的および情緒的成長に寄与する重要な手段であることを示しています。彼女の作品は、世代を超えて愛され続けるでしょう。
へんなどうつぶ 英語|まとめ
今回の記事のまとめは、以下のとおりです。
✅ 「へんなどうつぶ」の英語原題は「The Funny Thing」
✅ 著者およびイラストレーターはワンダ・ガアグ
✅ 出版社はCoward McCann, Incorporated
✅ 初版発行は1929年
✅ 物語はボボじいさんと不思議な生き物の交流を描く
✅ 絵本は白と黒の2色で描かれた版画による
✅ 特に「へんなどうつぶ」は1978年に岩波書店から邦訳出版された後絶版
✅ 瑞雲舎からは2010年4月28日に再版
✅ 対象年齢は幅広い層に適している
✅ 「へんなどうつぶ」は犬とキリンを合わせたような不思議な外見
✅ 食べ物の好みが変わるところが物語の転換点となる
✅ ワンダ・ガアグはアメリカ絵本黄金期を代表する作家
✅ 物語は心温まるメッセージを持つ
✅ 物語の見どころは心優しいボボじいさんの行動
✅ ガアグの版画技法が作品の雰囲気を特別なものにする
✅ 著者ワンダ・ガアグは1893年生まれ、1946年没
✅ 「へんなどうつぶ」は幻の名作とされる
✅ 翻訳者はわたなべしげお(渡辺茂男)
✅ 「The Funny Thing」は笑いと奇妙さの絶妙なマッチングを示す
ワンダ・ガアグの「へんなどうつぶ」、英語原題「The Funny Thing」は、単なる子ども向けの絵本を超えた、深いメッセージとユニークな魅力を持つ作品です。
ガアグの手によるこの幻の名作は、世代を超えて多くの読者に愛され続け、今日でもその価値が再評価されています。心温まる物語と独創的なイラストは、私たちに想像力の大切さと、見た目ではない内面の価値を教えてくれます。
これをきっかけに、この不朽の作品のファンになる人がこれからも増えていくことでしょう。ワンダ・ガアグの世界に足を踏み入れて、不思議で心温まる旅を始めましょう。
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