【ピーターラビットのおはなし】物語の本文にあふれる子兎の勇気

ピーターラビットのおはなし うさぎ
出典:わが家の蔵書
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あなたが絵本「ピーターラビットのおはなし」を1ページ開いたその瞬間から、ビアトリクス・ポターが描く愛らしいうさぎ、ピーターの冒険が始まります。

1902年に初めて世に出たこの物語は、好奇心いっぱいの子うさぎピーターが織りなすドタバタと、温かな家族の絆を心温まるタッチで描いています。

本文にある表現を一つ一つ追っていくうちに、楽しさ、悲しさの中のあるピーターの小さな勇気がかいま見られてきます。さあ、ピーターラビットの世界への扉を開き、イギリスの美しい田園風景を背景にした物語の魅力、登場するキャラクターたちの個性、そして物語が教えてくれる大切なメッセージを一緒に探求しましょう。

絵本好きなら誰もが心を奪われる、ピーターラビットの世界への誘い—それがここにあります。

この記事のポイント

✅ ピーターラビットの物語のあらすじと主な冒険
✅ 物語の主要なキャラクターとその役割
✅ 物語が本文から伝わる楽しさと大事なメッセージ
✅ ビアトリクス・ポターと彼女の作品に込められた愛情と緻密な描写

ピーターラビットのおはなし|物語の本文には冒険がいっぱい

☑ 絵本の紹介
☑ あらすじ
☑ 登場人物

絵本の紹介

「ピーターラビットのおはなし」の基本情報を、まずは紹介します。

ピーターラビットのおはなし 本文
出典:わが家の蔵書
書名ピーターラビットのおはなし
出版社福音館書店
発刊日1971年11月01日
ビアトリクス・ポター
ビアトリクス・ポター
いしい ももこ
対象年齢 4歳ころから

この物語は、好奇心と冒険心、そしてその結果としての教訓を学ぶことの大切さを描いています。ピーターラビットの経験を通して、子どもたちはルールの重要性と、時には危険を伴うかもしれない冒険の結果について学びます。

ビアトリクス・ポターの繊細で魅力的なイラストと、愛らしいキャラクターたちが織りなす物語は、世代を超えて世界中の子どもたちに愛され続けています。

あらすじ

「ピーターラビットのおはなし」は、ビアトリクス・ポターによって1902年に発表された絵本で、イギリスの田園地帯を舞台にした、小さな青い上着を着たいたずら好きなうさぎ、ピーターの冒険を描いています。

物語は、ピーターラビットと彼の三つ子の姉妹、フロプシー、モプシー、カトンテールが母親と一緒に暮らしている森の家から始まります。ある日、彼らの母は森で食べ物を探しに出かける前に、マグレガーさんの庭に入らないようにと子どもたちに警告します。その庭は危険で、以前にピーターの父がマグレガーさんに捕まってパイにされた場所だからです。フロプシー、モプシー、カトンテールは言うことを聞いて安全な場所でブラックベリーを摘みますが、好奇心旺盛なピーターは警告を無視して庭に忍び込みます。

庭では、ピーターは野菜を食べまくり、マグレガーさんの怒りを買います。マグレガーさんに追われながら、ピーターは彼の青い上着と靴を失い、庭のあちこちを駆け巡ります。最終的に、ピーターは何とか逃げ出し、風邪を引いて疲れ果てながらも家に戻ります。彼の姉妹たちは母親から美味しいブラックベリーのデザートをもらいますが、ピーターは病床でカモミール茶だけを飲むことになります。

登場人物

ピーター

ピーター
出典:ピーターラビット ポストカード

ピーターラビットは、ビアトリクス・ポターが生み出した好奇心旺盛で冒険心溢れるうさぎのキャラクターです。

母親の警告を無視し、マグレガーさんの庭に潜入するものの、追いかけられるなどの危険を乗り越えて無事に帰宅します。

彼の物語は、勇気と冒険の大切さと共に、注意深く行動することの重要性を伝えています。

ピーターのお母さん

ピーターのお母さん
出典:わが家の蔵書

ピーターラビットのお母さんは、愛情深く賢いうさぎで、ピーターと彼の三つ子の妹たちを一人で育てています。

彼女は子どもたちに注意と愛をもって接し、特にピーターの無鉄砲な行動には心配を示しながらも、常に温かい家庭を提供しています。

フロプシー、モプシー、カトンテール

フロプシー、モプシー、カトンテール
出典:わが家の蔵書

フロプシー、モプシー、カトンテールは、ピーターラビットのお話に登場するピーターの妹たちです。

彼女たちはお母さんの言うことをよく聞くおりこうさんで、ピーターが冒険に出かける間、安全に家や周辺で遊んでいます。

彼女たちはお母さんから教えられた通りに行動し、ブラックベリーを摘みに行くなど、危険を避けて賢く振る舞います。

家族思いで仲良しの三姉妹は、物語に温かさと安心感を与えています。

マグレガーさん

マグレガーさん
出典:わが家の蔵書

マグレガーさんは、「ピーターラビットのおはなし」に登場する農夫で、ピーターの最大の敵です。

彼の庭を守る厳格な農夫であり、侵入者であるピーターを追いかけます。

マグレガーさんは、自分の野菜を守るためには手段を選ばず、物語に緊張感と冒険心を加えています。

ピーターラビットのおはなし|本文の奥底にあふれる家族の暖かさ

☑ 絵本の魅力をさらに深く
☑ 見どころ
☑ よくある質問
☑ ピーターラビットのおはなし 本文のまとめ

絵本の魅力をさらに深く

ピーターラビットのおはなし 本文
出典:わが家の蔵書

「ピーターラビット」シリーズの出発点となった『ピーターラビットの物語』は、ポターがある子どもへ送った手紙が原案となり、1901年に初版が発行されました。

物語とイラストの両方をポター自身が手がけ、細やかに描き出された動物キャラクターたちが人間のように振る舞う様子は、読む人を魅了し続けています。

筆者の家でも、子どもたちが幼い頃にこのシリーズを読んで喜んだことがあります。日本では、全23話が福音館書店から出版されています。

ピーターラビットを筆頭に、ベンジャミン・バニー、子猫のモペット、あひるのジマイマ、きつねのトッド氏、ハリネズミのティギー・ウィンクルおばさん、かえるのジェレミー・フィッシャー、こぶたのピグリン・ブランド、りすのナトキン、ネズミのテイラー・オブ・グロスターなど、魅力的で人間味あふれる動物のキャラクターたちが登場します。

世界各地で長く愛されている「ピーターラビット」シリーズのキャラクターたちは、今もなお多くの人々に喜びを提供しています。

著者ビアトリクス・ポターについて

ビアトリクス・ポター(Beatrix Potter、本名:ヘレン・ビアトリクス・ポター)は、1866年7月28日にロンドンで生まれ、1943年12月22日にランカシャーで亡くなりました。彼女は、『ピーターラビットのおはなし』をはじめとする児童文学作品で知られるイギリスの作家、画家、自然科学者です。ポターはヴィクトリア朝末期からエドワード朝にかけてのイギリスで活動し、その作品は今日でも世界中の子どもたちに愛され続けています。

ポターは裕福な家庭に生まれ、幼少期から自然界と動物に深い興味を抱いていました。彼女は自宅で教育を受け、若い頃から植物や動物を緻密に観察し、スケッチする才能を示していました。この時期に培われた観察眼と描写力が、後の彼女の作品に大きな影響を与えました。

ポターの最も有名な作品『ピーターラビットのおはなし』は、1902年に出版されました。この物語は、好奇心旺盛なピーターラビットとその家族、そして彼の冒険が描かれており、ポター自身の手による繊細で魅力的なイラストが特徴です。ポターはこの作品を皮切りに、『しあわせなトムのおはなし』や『二人の悪いねずみのおはなし』など多数の児童書を執筆しました。

彼女の作風は、細部にわたる観察と写実的な描写に基づく自然への深い愛情に満ちています。また、ポターの物語には、厳格なモラルや教訓を押し付けるのではなく、動物たちが織り成すドラマと彼らの人間味あふれる振る舞いが、子どもたちに自然と倫理を学ばせるように巧みに描かれています。

ビアトリクス・ポターはまた、彼女の成功を通じて得た収入を用いて、湖水地方の土地を購入し、その地域の自然保護に尽力しました。彼女は生涯にわたり農業と自然保護に深い関心を持ち続け、死後、所有していた土地は国民信託に遺贈されました。これは、彼女の業績が文学のみならず、環境保護の分野においても重要な影響を与えたことを示しています。

ビアトリクス・ポターの生涯と作品は、彼女が生きた時代の社会的、文化的背景と密接に関わっています。ヴィクトリア朝末期のイギリスは、産業革命による急速な変化とともに、自然への郷愁とそれを保護しようとする動きが高まっていた時期でした。ポターの作品は、このような時代の変遷を背景に、自然との共生の大切さを伝えるメッセージを持っています。彼女の繊細な筆致で描かれた動物たちと自然の風景は、読者に対して深い共感を呼び起こし、多くの人々の心に自然保護の重要性を訴えかけました。

ビアトリクス・ポターの業績は、児童文学の世界における彼女の革新的な貢献にとどまりません。彼女は、自身の作品を通じて児童文学における女性作家の地位を高めるとともに、その収益を利用して自然保護活動を行うなど、社会的な影響力を持つ人物でした。彼女が保護活動に尽力した湖水地方は、今日でも英国の美しい自然遺産として、多くの人々に愛されています。

また、ポターは自分の作品に対する権利をしっかりと管理し、ピーターラビットのキャラクター商品などを通じて、現代のメディアフランチャイズの先駆けとも言えるビジネスモデルを築きました。彼女のビジネスセンスと自然への深い愛情は、後世の作家や環境保護活動家に大きな影響を与えています。

ビアトリクス・ポターの遺産は、彼女の物語やイラスト、そして彼女が残した自然保護の理念によって、今日もなお多くの人々に影響を与え続けています。彼女の作品は、時代を超えて受け継がれる普遍的な魅力を持ち、子どもたちだけでなく大人にも愛される児童文学の古典として、世界中で読み継がれています。ビアトリクス・ポターは、その生涯と作品を通じて、文学と自然保護の両分野における不朽の足跡を残しました。

翻訳者 いしいももこさんについて

いしいももこ(石井桃子)さん(1926-2015)は、英国の絵本「ピーターラビットのおはなし」の日本語訳で広く知られる翻訳者です。

彼女は、子どもたちに夢を与える作品を届けたいという強い思いから、翻訳活動に情熱を注ぎました。

いしいさんの翻訳は、原作の魅力を損なわず、日本の子どもたちにも親しまれるよう工夫を凝らしたもので、その繊細で暖かみのある文体は多くの読者に愛されています。

また、彼女は子ども文学の普及にも尽力し、その業績は多くの賞によって称えられました。人柄としては、優しく寛大で、常に読者のことを第一に考える姿勢を持っていました。

翻訳者としてだけでなく、一人の文化人としても深い尊敬を集めています。

石井桃子/いしい ももこ(1907年3月10日 – 2008年4月2日)
英国の絵本「ピーターラビットのおはなし」など多くの子どもの本を日本語に翻訳したことで知られる翻訳者。彼女の翻訳は原作の魅力を損なわず、日本の子どもたちにも親しみやすい言葉で再現されている。その繊細で暖かみのある訳文は、読者に寄り添うような優しさを感じさせ、世代を超えて愛される理由となっている。石井氏の業績は、子ども文学の普及に大きく貢献し、彼女の翻訳した作品は今も多くの家庭で読み継がれている。

見どころ

「ピーターラビットのおはなし」の見どころは、その心温まる物語、魅力的なキャラクター、そしてビアトリクス・ポターによる美しい水彩画のイラストにあります。以下に、この絵本の主な見どころを挙げます。

ピーターラビットのキャラクター
好奇心旺盛でやんちゃなピーターのキャラクターは、子どもたちにとって共感しやすい存在です。彼の冒険や失敗から学ぶことができるため、教育的な要素も含まれています。

ビアトリクス・ポターのイラスト
ポターの描く繊細で生き生きとした水彩画のイラストは、ピーターラビットの物語を色鮮やかに彩ります。イギリスの田園風景や野生の植物、動物たちが細部にわたって描かれており、読者を魅了します。

物語のメッセージ
ピーターラビットの物語は、好奇心を持つことの大切さと、同時に注意と規則を守ることの重要性を教えてくれます。子どもたちにとって、楽しみながら教訓を学べる内容になっています。

家族との絆
ピーターの母と姉妹たちとの関係は、家族の愛と支えの大切さを象徴しています。物語の終わりには、ピーターが家族のもとへ帰ることで、安心と温もりを感じさせます。

永遠の魅力
1902年の初版発行以来、ピーターラビットの物語は世代を超えて愛され続けています。その普遍的なテーマと魅力的なストーリーテリングは、今日でも多くの子どもたちや大人たちに読み継がれています。

これらの見どころは、「ピーターラビットのおはなし」が長年にわたり愛され続ける理由を物語っています。親子で読むのに最適なこの絵本は、美しいイラストと心温まる物語で、読む人々に喜びと癒しを提供し続けています。

よくある質問

Q
「ピーターラビットのおはなし」はどのような内容ですか?
A

「ピーターラビットのおはなし」はビアトリクス・ポターによって書かれた児童書で、好奇心旺盛な小さなウサギ、ピーターが主人公です。ピーターは母親の忠告を無視して、農夫マグレガーの庭に侵入し、そこでさまざまな冒険を経験します。

Q
ピーターラビットはどんなキャラクターですか?
A

ピーターラビットは、いたずら好きで好奇心旺盛なうさぎの男の子です。お母さんと3人の妹と一緒に暮らしています。お母さんの言うことを聞かずに、人間の畑に忍び込んだり、危険な冒険に出かけたりします。

Q
「ピーターラビットのおはなし」はいつ書かれましたか?
A

ビアトリクス・ポターは、自分の友人の子どもに送った手紙に書いた物語をもとに、絵と文章を作りました。「ピーターラビットのおはなし(The Tale of Peter Rabbit)」は、1901年にビアトリクス・ポターが自費で私家版を250部出版しますが、その後、1902年10月2日にイギリスの出版社フレデリック・ウォーン社から初版が出版されました。

Q
「ピーターラビットのおはなし」はどんな絵で描かれていますか?
A

ピーターラビットのおはなしは、ビアトリクス・ポターが水彩画で描いた絵で飾られています。ビアトリクス・ポターは、自然や動物を観察するのが好きで、写実的かつ淡く美しい色彩で表現しました。

Q
「ピーターラビットのおはなし」は何話ありますか?
A

ピーターラビットのおはなしは、ビアトリクス・ポターが23作品書いた「ピーターラビットの絵本」シリーズの第1作目です。

このシリーズには、ピーターラビットのほかにも、たくさんの動物のキャラクターが登場します。

ピーターだけではなく、ベンジャミン バニー、子猫のモペットちゃん、あひるのジマイマ、きつねどん、ハリネズミのティギーおばさん、かえるのジェレミー・フィッシャーどん、こぶたのピグリン・ブランド、りすのカルアシ・チミー、ネズミたちのグロースターの仕たて屋などなど、愛らしくどこか人間っぽい動物たちがたくさん登場しますよ。

世界中で愛され続けているピーターラビットシリーズのキャラクターたちです。

ピーターラビットのおはなし 本文のまとめ

今回の記事のまとめは、以下のとおりです。

✅ 「ピーターラビットのおはなし」は好奇心と冒険心をテーマにした絵本である
✅ ビアトリクス・ポターによって1902年に発表された
✅ 主人公は小さな青い上着を着たうさぎのピーター
✅ 物語はピーターが禁止されていたマグレガーさんの庭に忍び込むことから始まる
✅ ピーターは野菜を食べまくり、マグレガーさんに追われる
✅ 冒険の結果、ピーターは青い上着と靴を失い、風邪を引いて家に戻る
✅ ピーターの姉妹たちはおりこうに行動し、ブラックベリーのデザートを楽しむ
✅ 物語はルールの重要性と危険を伴う冒険の教訓を伝える
✅ ポターの繊細なイラストが物語を豊かに彩る
✅ シリーズには多彩な動物キャラクターが登場し、人間味あふれるドラマを展開
✅ ビアトリクス・ポターは作家、画家、自然科学者としても知られる
✅ 翻訳者いしいももこによる日本語版も広く愛されている

ピーターラビットの冒険の世界は、まさに小さな驚きと発見でいっぱいです。この物語から受け取るメッセージ、笑顔、そして暖かい気持ちは、私たちの日常にちょっとした魔法をもたらしてくれます。

これを機に、もしピーターラビットとその仲間たちと再会するなら、新しい喜びを見つけてください。さあ、想像の翼を広げ、ピーターと共に新たな冒険へ出かけましょう!

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